【小説講座③】三段論法・テーマ・プロット・5W1H
テーマ
テーマとは、「作品を通して読者に伝えたいもの」の事です。
テーマがしっかりと決まっていないと、ストーリーが散漫になり、「この主人公たちは、一体何がしたいんだろう?」という状態になってしまいます。
テーマは、「命の大切さ」や「人生」などの重くて難しいものでなくても構いません。
「弱かった少年が成長し、最後は強くなる」や「のんびりした日常」でも良いのです。
テーマを決め、それを常に意識してストーリーを書く事により、「必要なエピソード」と「ない方が良いエピソード」がわかりやすくなります。
テーマが「のんびりした日常」の場合、「家が火事になる」や「友達が重病になる」などの「のんびりした日常」からは程遠いエピソードを入れてしまうと、読者は「なんだこの話」と感じてしまいます。
「のんびりした日常」を表現したいのであれば、「家が火事になる」などの重いエピソードを省いて、代わりに「好きなお菓子の話についてのんびりしゃべる」などの日常的なのんびりしたエピソードを入れると良いでしょう。
プロット
プロットとは、小説を書き始める前に、物語の出来事を大まかに決めておく設計図の事です。
書き方は、自分がわかりやすい書き方なら、どういう書き方でも構いません。
「箇条書き」や「四角の中に出来事を書いて、矢印で繋いでいく」という方法もあります。
また、大まかに書いたプロットから、さらに細かい出来事を書き込んだものは、「メタプロット」といいます。
●プロットを書くメリット
○書き始める前に、始まりから終わりまで一通り計画を練る事ができます。
○書き始めた後、プロットを見ながらやると、方向性を見失ったり、脱線しにくくなります。
○伏線がたくさんある複雑なストーリーも、プロットを書けばわかりやすくなります。
○必要な要素、必要ではない要素がわかりやすくなり、整理しやすくなります。
○全体がイメージしやすいので、書きやすくなります。
○ページ数の配分がしやすくなります。
●プロットを書かないデメリット
○プロットを書かない場合、頭から書き始めて盛り上がってきた頃に、これからどう書き進めていいのかわからなくなる事があります。
○途中でつじつまが合わない事に気付いたり、すでに書き終わった部分を修正したくなった場合、かなりの時間のロスをしてしまいます。
○複雑な伏線がある物語の場合、プロットを書いておかないと回収し忘れたり、混乱してしまいます。
5W 1H
「5つのW」と「1つのH」
「5W1H」とは、文章がちゃんと相手に伝わるために必要な「5つのW」と「1つのH」の事です。
文書内に、「誰が、何を、いつ、どこで、どんな目的で、どのようにしたのか」が、ちゃんと入っている事で、読者に伝えたい事が正確に伝わるようになります。
【 5W 】
「Who(誰が)」
「What(何を)」
「When(いつ)」
「Where(どこで)」
「Why(どうして・どのような目的で)」
【 1H 】
「How(どのように)」
三段論法
三段論法とは、論理的推論のひとつで、
「大前提・小前提および結論」からなる間接推理による推論方法です。
「AならばBである。CならばAである。 ゆえにCならばBである」というように、2つの前提から1つの結論を導き出します。
【例】
全ての人間は死ぬ。
Aさんは人間である。
ゆえにAさんは死ぬ。
といった感じです。