【声優講座⑫】声を変える必要性・声の変え方・ジャンルに応じた演技
「声を変える必要性」と「声の変え方」
「声を変える必要性」について
声優の場合は、「本人の見た目」を越えたキャラクターを割り当てられる可能性が、とても多くあります。
サザエさんやちびまる子ちゃんなど、大ベテランの声優が小学生役をしていたり、プリキュアのように、しゃべるぬいぐるみや妖精の役をする事もあります。
アニメに登場する「犬や猫などの動物の鳴き声」なども、声優がやる事もありますので、幅広い声が出せるようになっておくと役に立ちます。
また、最近だと、「男性キャラの幼少期」「女装させられる」「一時的に女性になる」というシチュエーションや、その逆で、女性が男性になる事も、作品によってはあったりします。
「男性キャラの幼少期」は、女性声優が配役される事もありますが、そのまま男性が演じないといけない事もあるため、もし、やる事になっても、対応できるようにしておくと良いでしょう。
雰囲気の違う声をいくつも演じ分けできると、様々な作品に出演できるチャンスが生まれます。
「声の変え方」について
「口の開け方」「ノドの開き方」「響かせる場所(頭・鼻・胸など)」「息の使い方」などをコントロールして、声を変化させます。
声の要素になる「声の高い・低い」「声の細い・太い」「艶のある声・ざらついた声」などを組み合わせる事で、様々な声に聞こえるようになります。
さらに、「話し方」や「クセ」を変える事で、別人のような印象を持たせる事ができます。
最初の内は、アニメに登場する、様々なキャラクターの「声マネ」をしてみてください。
そのキャラクターが、どんな感じでしゃべっているのか、どのようにすると似た声になるのかを、声に出して、試しながら研究する事で、声の変え方を知る事ができます。
「自分が聞いている自分の声」と「他の人が聞いている自分の声」は違っているので、ちゃんと思った通りの声になっているか、ボイスレコーダーなどで確認しながら、練習すると良いでしょう。
「ジャンルに応じた演技」をしよう
「音楽のジャンル」と同じで、「演技にもジャンル」があります。
「アニメ」で考えると、わかりやすいかもしれません。
「シリアス系のアニメ」の場合は、落ち着いたトーンが多く、オーバーな演技をせずに、低い調子で淡々と話しをしたりします。
「ギャグ系のアニメ」の場合は、テンションがとても高く、高い声が多かったり、感情がめまぐるしく変わったりします。
実写の場合も、「ドラマ」「時代劇」「舞台演劇」などで、違った演技をしています。
このように、ジャンルによって、求められる演技が変わります。
様々なジャンルの演技を観察して、それぞれに合った演技の感覚を掴んでおくと良いでしょう。