【声優講座⑮】緊張(あがり症)を改善する方法
「緊張(あがり症)」を改善する方法
「緊張(あがり症)」について
緊張してしまうと、頭が真っ白になってしまったり、震えたり、体が固まって動けなくなってしまったりします。
また、その経験から失敗を重ねると、さらに緊張するようになってしまったり、苦手になってしまう事もあります。
先に克服しておこう
演技や歌を習いに行く場合、必ず、先生や他の生徒の前で、演技や歌を、見てもらわなければならない状況になります。
緊張しやすい人や、人前に立つと体が固まってしまう人は、習いに行く前に、緊張に負けないようになっておく事をオススメします。
レッスンが始まった後から緊張を克服しようとすると、克服できるまでの間、レッスン内容が頭に入ってこなかったり、力が発揮できずに評価が低くなってしまうため、とてももったいない状態になってしまいます。
緊張しない(和らげる)方法
●体を使って緊張を和らげる方法
〇鼻から息を吸って、ゆっくり口から息を吐く。
5秒くらいで息を吸って、15秒くらいかけてゆっくりと息を吐きます。
ゆっくり息を吐く事で、気持ちが落ち着いてきます。
〇笑顔を作る。
笑顔を作ると気持ちも楽しくなってきて、気分も前向きになってきます。
〇手を揉む。
手にはいろんな神経が通っていますので、揉む事で、リラックスする効果があります。
〇胸を張る。
胸を張り、背筋を伸ばして、自信があるような立ち方をしてみましょう。
自信がなくても、立ち姿だけでも自信があるようにすると、自信がわいてきます。
また、猫背になってしまうと、見ている人に自信がなさそうに見えてしまうので、猫背にならないように気をつけましょう。
〇手の平の真ん中を押にあるツボを押す。
手の平の真ん中あたりに、緊張を和らげるツボ「労宮(ろうきゅう)」があるので、5秒ほど、軽く指で押します。
疲労回復にも効果があります。
〇体を動かす。
体を動かす事で筋肉がほぐれ、体も温まり、余計な事を考えなくなり、次第に緊張が和らぎます。
〇力を抜く。
体の力を抜いて、ぐにゃぐにゃと動かして、体中の力を抜きます。
体の固さを和らげる事で、緊張が和らぎます。
〇ゆっくり動き、ゆっくりしゃべる。
緊張すると、早口になり、動きも早くなり、ギクシャクしてしまいます。
意識的に、ゆっくり動き、ゆっくりしゃべる事で、緊張が和らぎます。
〇話をする。
誰かがいるなら一緒に話をしたり、誰もいないなら軽く発声などをしてみましょう。
声を出す事で落ち着いてきます。
〇肉を食べる。
肉には、心を落ち着かせる脳内物質である、「セロトニン」を作る「アミノ酸」が多く含まれています。
消化されて、エネルギーになる時間を考え、本番の2時間前くらいに食べておくと良いでしょう。
〇体を温める。
体を温める事でリラックスし、緊張もほぐれていきます。
逆に寒いと体が震え、ガチガチに力が入ってしまい、体がうまく動かず、より一層緊張してきます。
●考え方で緊張を和らげる方法
〇「みんなも緊張している」と考える。
誰でもみんな緊張していて、「みんなも自分と同じ」と考える事で、焦りがなくなり、安心感が生まれます。
〇「失敗したらどうしよう」など、失敗する事は考えない。
失敗した時の事を考えてしまうと、余計に不安になってしまい、緊張が増してしまいます。
〇「大丈夫! うまくいく!」と自己暗示をかける。
「大丈夫! うまくいく!」と何度も頭の中で繰り返す事で、自分に自己暗示をかけます。
〇完璧にしようとしない。
完璧にしようとすると、「ちゃんとしなければならない」と考えてしまい、心のハードルが上がってしまいます。
「ちょっとやそっと失敗しても、結果的にうまくいけばいい」くらいの、余裕のある気持ちで挑みましょう。
〇評価を気にしすぎない。
評価を気にすると、「どう見られているのか」という様々なイメージが浮かび、その中にはマイナスイメージも含まれてしまうため、不安の原因になります。
本番前・本番中は、評価の事は考えないようにしましょう。
〇「観客はいない」と考える。
自分の事やお芝居に集中して、観客を意識の外にやり、「観客はいない」と考えましょう。
今やっているお芝居には、観客の評価や反応は関係がありませんので、大事な事だけに意識を集中させましょう。
観客を意識していると、思った反応がないだけで、不安に感じてしまう事もあります。
〇相手の目を見ない。
芝居中に、相手の目を見てしまうと緊張してセリフを間違えてしまったり、あまりに見つめすぎると集中力が途切れてしまうという場合は、眉間のあたりを見るようにしてみましょう。
眉間のあたりを見ていても、相手や周りからはちゃんと目を見ているように見えます。
●自信をつけて緊張を和らげる方法
〇とことん練習をする。
とことん練習をして、「完璧! もう不安はない!」と思えるほど、失敗の心配をしなくて済むようになり、緊張する要素を減らす事ができます。
〇「緊張」を「高揚感」に変換する。
「もうちょっとで自分の番になってしまう・・・」と不安に思うよりも、「さぁ! もうすぐ自分の番だぞ!」と戦闘態勢のような高揚感に変換します。
〇「特別な自分」になったつもりになる。
「家にいる普段の自分」ではなく、「役者や歌手である自分」をイメージして、変身ヒーローのように心の中のスイッチを切り替えてみましょう。
〇「成功するイメージトレーニング」をする。
やる事をイメージしながら、うまく成功する所までを、ハッキリイメージできるほど、イメージトレーニングをしましょう。
成功するルートが見えていると、「あとはその通りにするだけ」と思えるので、気持ちが楽になります。
〇本番以上の状況で練習をする。
人が多い公園でお芝居の練習をする事で、「お芝居を見るつもりがない人たち」に見られる事になります。
公園にいる人たちは、「お芝居を見たい」と思っていない人たちなので、「変な人を見るような目で見られます」がその状況になれると、「お芝居を見に来てくれている観客」の方が暖かいと感じるようになります。
練習のハードルの方を上げて、本番のハードルを練習より低くする事で、本番の方が楽になって緊張しなくなります。
〇場数を踏む。
何度も場数を踏む事で、「慣れ」により、だんだんと緊張しなくなります。
人と話す事に緊張をする場合は、できるだけたくさんの人と話をしましょう。
最初は友達や、友達の友達など、優しい所からやっていくと良いでしょう。
演技の練習の場合は、仲の良い人たち数人に演技を見てもらって、演技についての意見を言ってもらいながら、何度も演技を見てもらうと良いでしょう。